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2018年12月26日(水)

2018年12月26日(水) 0時前に病院に到着し、初めて病室に入った。姪っ子は起きててくれていた。姪っ子はげっそりしていて、2か月前に会ったとき時とは容貌は変わっていたが、心は変わってない。モルヒネが効いて、少しぼんやりしている感じの姪っ子だが、私たちが来てくれたことにすごく申し訳なさそうに気を使っていた。こういう時でも気を使う姪っ子に心臓がジーンとした。本当にやさしい子だ。

妹から、さっきまで息子と姪っ子が20分ほど電話でいっぱいしゃべっていたと。姪っ子はすごくしっかりして息子と話をしたそうだ。息子はもう来る電車もバスもなかったので、明日朝1番の7:15発の飛行機を予約した。

そして姪っ子と、娘も入って家族で行った2週間前に行ったディズニーランドのお話をしたり、槇原敬之さんや小田和正さんのライブ映像を一緒に見た。少しリンゴジュースを口に含んだり、首の位置を変えたりしながら、いっぱい話をした。

だんだん頭が朦朧としてきて、目が閉じていく。このまま目をつぶったらもう起きないかもしれないという言葉を聞いていたので、しきりに姪っ子の名前を呼ぶ。とうとう目が閉じてしまった。するとすぐに、息をしなくなったので、慌てて妹が呼びに出掛ける。すると、今度は、口から大量の液体を出しだした。若い男性看護士がやってきて、必死に心臓マッサージをする。

「あすかちゃん」「あすかちゃん」「あすかちゃん」

みんなで何度も何度も何度も叫び続けた。

私が代わってあげる。私が代わってあげたい。お願いだから代わらせてよ。
まだ死んじゃいけない。これからなのに、これからまだまだ生きていかないといけないのに、順番が違うでしょ!私が先に死なないといけないに、なんでなんでなんでなの。

これからもっともっともっとやらなきゃいけないことがいっぱいあるのに。

AM2:17 あすかちゃんはいっちゃった。

それを告げた主治医の女医さんが、力不足でと、頭を下げていた。

こんなんおかしいでしょ。

世の中おかしいよ。なんで、なんで、こんなに優しくて良い子が先に行かないといけないの。この世って、不平等なの?

まだ18歳だよ。

中学生の時に、バドミントンの部活でいじめにあい、それでも耐え抜いて、辞めずに部活を最後まで続け、塾にも最後だけ通っただけで、ほとんど自分のみで勉強を頑張って、公立のトップ高に合格した。

2016年3月28日にその合格祝いで箕面の旅館に泊まりに行く予定だったのに、急に胸あたりの痛みで、救急対応の病院に朝行くと、病が発覚し、そのまま横浜に戻って、入院。高校を行くことなく休学し、1年間治療をして、1年遅れて入学し、テニス部に入って頑張っていたのに、2017年12月8日に再発した。

そして、甥っ子(弟)が型が一致して、化学療法をいろいろ投与して、寛解状態になって、2018年6月4日に移植した。移植後は拒絶反応が出て、すごく苦しそうで、ねっとりした透明の液体を吐く姿を見るのが、辛かった。

もう今度こそ大丈夫と思ったら、2018年10月18日に再発し、9月13日に18歳になったので受けれると思っていた待望の新薬の治験が、今までの治療の副作用で慢性GVHDとなり、受けれなくなった。10月30日に小田和正さんの横浜アリーナの公演に行ったし、11月初めに沖縄の修学旅行に行けたよね。

沖縄の修学旅行で撮ったLINEのアイコン
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学校の先生になるのが夢だったのに。先生になったら、自分の経験から、生徒の事をよくわかってくれる、優しい、良い先生になれるはずだったのに。

最後までわがまま言わずに、親にも、しんどい、つらい、苦しいなんて、弱音を吐かずに、最後まで頑張ったのに。

まだ18歳なんだよ。

良い子が先に行く世の中なんだね。

この世は不平等で、不条理な世界なんだって初めて思った。63歳でガンで亡くなった父親の死に目にもあったが、ここまで全く思わなかった。こんなに辛い死に目があるんだろうか。

姪っ子は解剖のため、部屋を移動し、昼くらいまでかかるというので、朝方になったので、いったん、妹の家に帰る。

そして昼過ぎに病院にいくと、次は祈りの部屋に移動していた。屋上の階にそういう部屋があったのだ。茨城の学校に進学していた中学の大親友が来ていた。ちょうど姪っ子に妹とその親友が化粧を施していた。着用する予定だった真新しい服に身を包み、大好きなディズニーのアクセサリーをしている姪っ子。化粧をしたので、顔が明るくなって、寝ているだけのように見える。

良い天気であった。良い天気だったら、この屋上から富士山が見れるが、見る気にもなれなかった。屋上ではミニバスケなどできるところもあり、娘と甥っ子と、その親友とボールで遊んだりしていた。そして、姪っ子に関わった病院のスタッフさんがかわるがわるやってきた。高校の部活仲間も来てくれた。先生も来てくれた。部活仲間の1人が、突然吐いて倒れてしまった。咄嗟に娘の姪っ子のお揃いのストールで嘔吐物が拭かれた。

夕方に、姪っ子はみんなに見送られながら、家に帰る。病院の違う入り口があり、そこでみんなと見送った。姪っ子は和室におり、保冷剤が置かれた。ろうそくの火が絶やさないように工夫されたものがあった。

妹が気がかりだったが、何も用意してないので、大阪に戻ることにした。24時間後にまた新幹線に乗った。

娘は、小さいころからずっと姪っ子と一緒だった。妹みたいな、大親友みたいな姪っ子がいなくなって、何を思っているんだろうか。妹や妹のダンナさんや、甥っ子(弟)が一番辛いんだろうけど、何もしてあげれない。

こんなにあっさり死ぬんだ。人間ってこんなにあっけないんだ。

何事も怖がりな私だけど、初めて、死ぬのが怖くないと感じました。

その日着ていたシビラの服です。凝った幾何学っぽい花柄トップス小花いっぱいグラデーションカーディガンディープグリーン系ラマニットロングストール Sybilla by ALTAPUNAにコーディネートを追加しました。

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2020年5月13日 miekotaro |


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